社長の仕事をしていて、一番嬉しいことは何であろうか。儲かった時か、プロジェクトが上手く行った時か。
私は、部下の成長を感じた時が一番嬉しい。そして、もっと贅沢を言えば、私の考えを理解してくれた瞬間はもっと嬉しい。
裏返せば、私の最も悲しいのは、私の考えを理解してくれないことである。そして、部下が成長するどころか、後退するような場面を見ると、居たたまれないほどの悲しさを覚える。
大体にして、社長の日々は、孤独だ。そして、毎日毎日、嬉しいことよりも悲しいことや嫌なこと、腹立たしいことの連続である。
だからこそ、一輪の花がパッと咲いたような出来事には、ひどく感動してしまう。
先日、私が社員に出したメールに対して、私の考えを補足してくれた人がいた。彼女は、そのメールには記載されていない、私の考えていることを代弁してくれたのだ。
私は、とても嬉しかった。私は、その気持ちを表すのに「ナイスリカバリー」と返信した。
社長であれ、人間である。足りないところもあるし、ミスもする。またあるいは立場上、違った角度から話をしないといけない場合がある。その立場を汲み取って、リカバリーショットを放ってくれるのは、頼もしく思う。
毎日毎日、社内朝礼ブログを書いていても、どれだけ理解してくれているかは判らない。こうして、このブログを読んでいる者の中にも、理解はできても、納得できないことも沢山あろう。
百人が百人、納得するようなことは皆無だ。仮に理解できても、心底から納得できる人は少ない。さらに、納得できた人でさえも、頭で判っていても、行動できるまで考えを浸透できる人は僅かである。
そのような人が、トップの下に何人いるか。その数が多い集団は、間違いなく強い。
これは、ワンマンだとか、独裁者だとか、イエスマンの集まりだとかというような、陳腐な論理では語りたくない。
好きとか嫌いとか、仕事ができるとか出来ないとかではなく、社長たるトップの方針を、周囲のスタッフがどれだけ具現化、補助できるかという問題である。
裏返せば、社長として悲しいのは、社長の考えを理解してくれないことである。どんなに仕事ができる人が周囲にいても、社長の考えを理解してくれない人ばかりでは、その組織はまともに機能できるはずがない。
社長の考えを理解してくれない人、つまり社長に不満がある人だらけになれば、それはもはや社長の問題であり、社長は退任したほうが良いだろう。それが、その会社にとって一番である。
社長は、そんなことを十分知っているから孤独なのである。なぜ理解されないのかと悩む。しかし、悩んでいても何の解決にもならない。
これを解決するのは、一緒に解決してくれる人を、たった一人でも良いから作るしかないのである。
そして、社長が部下の成長を嬉しいと思うのと同時に、部下は社長から期待され褒められるのを望んでいるのである。
部下だって、できることなら社長のためにリカバリーショットを放ちたいと考えているのだ。社長は、そのショットが打てるような場面をどれだけ作れるかが仕事である。
場面を用意もしないで、ショットを期待するのは論外である。
どんどん場面を用意すれば、その場面をものにしてくる者は必ず現れる。
部下のミスショットばかり叱っていると、自分のミスショットは誰もリカバリーしてくれなくなる。
お互い様なのだ。
最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。
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投稿者 :堀田信弘: 2008年7月22日 06:58
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