以前、私は『性格・人格・品格』という中で、『茶髪の"人格"を持った父親と、タバコを捨てる"品格"のない母親、他人には道具を貸さず、他人の道具を平気で使う子供。そんな子供が他の子供に砂をかけても見ていない両親。そんな子供はどんな"性格"を持ち、どんな"人格"を持った人に育つのだろう。』と書いた。
人の性格は、他人がとやかく言っても変わらない。本人が自ら変わろうとしてもさえ、そう簡単には変わらない。
それを総称して、人々は「人間はそう簡単に変わらない」と言う。それは、"性格"という点を捉えれば、間違っていない。私も神ではないから、どんなに頑張っても、部下の性格を変えるようなことなどできるはずもない。
でも、人間は変わる。間違いなく変わる。変わるからこそ、社内教育や朝礼などの啓発が重要なのである。
ある経営者が言った。「二十歳を過ぎた大の大人が、今さら教育を受けても変わりやしない。社員教育何て効果がない」と。
この経営者は、経営失格である。私からすれば、その経営者こそ、一から社員教育を受けたら良い。さもなければ、その人がやっているのは経営ではなく、ただの商売にしか過ぎない。
四番バッターのようなスター選手ばかりを集めてチームを作る企業がある。だからと言って、そのチームが勝てるはずもない。このチームは、人を育てることを放棄し、人を調達することしか頭にない。
金でかき集めて、チーム一丸になれるのか。
私は、いつも、経営とは組織作りだと言っている。ゼロから人を採用し、人を教育して、組織の文化を作る。その文化の作り方によって、単なる人の和が、積に変わるのである。
和が積に変えること、これこそが組織であり、経営である。3人がそれぞれバラバラに3人分の仕事しかできないのであれば、単なる個人事業主の集まりであり、組織ではない。3人が4人分、5人分の仕事ができるような関係が組織ではないか。
和が積に変えること、これこそが経営者のやる仕事である。
和を積に変えるには、社員の意識を変えなければならない。そして、行動を変えなければならない。それこそが社員教育である。
人間は変わる。間違いなく変わる。経営者は、変えるのが仕事だ。それは、人の性格を変えるのではない。
経営において、性格が合う合わないなんて小さなことはどうでも良い。行動を表す人格を変えるのだ。社員としての品格を変えるのである。
人格や品格は、行動した様子を表したものである。ならば、行動を変えれば良い。人の性格は変えられないが、行動は変えられる。それが教育である。
どう変えるか、その考え方こそが経営哲学である。どういう経営をしたいかということである。
しかし、人の性格に基づいた人格は、そう簡単には変わらない。でも、必ず変わる。根気強く、諦めずに、変わることの必要性を問い、変わることのメリットを教示するのだ。
根気強く。これが普通の経営者は中々できない。
その理由は、鼻から人は変わらないと決めつけているからだ。何度も言うが、性格は変わらない。それと行動を変えるのは別物である。その混同をやめない限り、行動を変えるという指導力は発揮できないであろう。
経営者とは、指導者である。指導者であるならば、変わることを信じて、根気強く指導を繰り返すことである。それを放棄することは、自分の指導力のなさを認めることであり、経営者失格ということである。
派手な茶髪を止めた父親の"人格"と、タバコを捨てなくなった母親の"品格"、これはそんなに難しいことだろうか。子供のために両親の変わった行動を見れば、発展途上の子供の"性格"に大きな影響をもたらすだろう。
人の行動は間違いなく変わる。
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投稿者 :堀田信弘: 2008年7月18日 05:57
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