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嬉しい出来事  「活・喝・勝」


感謝をすること

感謝とは、不思議なものである。こちらがどんなに感謝の気持ちを持っていても、言葉だけの感謝を言っても、決して人から感謝されることはない。その逆に、こちらが感謝をしなければならないのに、感謝されてしまう時がある。

そのような時、私は、私が人に感謝をすることを忘れていたということを教えられた気がして、感謝をしないと行けないと反省させられる。

私は、社内で一番早く出社する。早い日は6時、遅くても7時頃には出社している。これは、ベトナムに出張して、ライジングマスターに出社する時も同じである。

だから、私は、社内で最初に「おはよう」と出社してきた皆に声をかける。

ところが、私よりも朝早く事務所に出る人がいる。

それは、東京の事務所の掃除を委託している清掃のおばさんだ。

そのおばさんは、朝6時過ぎから、電気を節約するためにと、事務所の半分だけ電気をつけて薄暗い中、掃除を行っている。私が出社して全ての電気をつけると、とても嬉しそうである。

私は、その人と約1時間半ほどの間、広い事務所の中に二人だけで、毎朝お互いの仕事をする。

このようなことが、もう一年続いた。

先日、その人から「休みの日に旅行に行ったので、お土産を買って来ました」と私にお土産を手渡された。

私は、全く予想もしていなかったので、「えっ、どうして、私に、そんな気を使わなくても」と言うと、その人は「このビルの中で、毎朝お目にかかるのは堀田さんだけです。毎朝、仕事をさせて頂いて、本当にありがとうございます」と何度も私にお礼を言う。

私は、想定外の出来事に、何と答えて良いのか戸惑い、それと同時に私の母親ほどの世代の人に、こんなにお礼を言われて、申し訳ないような気持ちで胸が熱くなった。

「いえ、いえ、こちらこそ毎朝早くからありがとうございます」とだけ答えるのが精一杯だった。するとその人は、「いえ、仕事をさせて頂いてありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と深々とお辞儀をした。

私は、どうしたら良いんだ。私は、この人を直接雇用している訳ではない。私が、これからもその人を継続雇用させられる権限は一切ないのだ。

それなのに、この人は、私に感謝のお礼までする。私が感謝することはあっても、私が感謝されるようなことは一つも出来ていないのに。

それなのに、この人は、人に感謝することができる。

私は、感謝することを思い起こされたような衝撃を受けた。私は、人に感謝されるようなことができていない。私は、人を感謝することができていない、そう感じたら、始めて感謝の気持ちが沸いてきた。

私は、小さなお土産を受け取ると「ありがとうございます」と声を詰らせながら言うのが精一杯だった。

おばさんは「頑張って下さい。私も堀田さんのように頑張ります」と言い残し帰って行った。

私は、この出来事を、誰もいない朝の事務所で書いている。勇気を頂き、感動を頂き、感謝を頂き、今日もこうして好きな仕事ができることに感謝の気持ちで一杯だ。

私は、この感謝の気持ちを誰に、どのようにして恩返しして行けば良いのだろう。

感謝とは、不思議なものである。

感謝の気持ちを分かりはじめようとするほんの小さな気持ちが生まれるだけで、感謝を理解するための感動の出来事が起こる。

感謝。

この言葉の意味は、そんなに単純なものではない。私には、ほんの僅かしか理解できていないであろう。

まだ私には、なぜあの人が、私にお礼を言ったのか良く判らない。きっと私に感謝の意味を教えてくれるためであったのであろう。

本当に感謝したい。私は、この気持ちを社員に押し付けるのではなく、どうしたら感謝ということを理解できるのか、一緒に考えてみたいと思う。

どうしたら感謝されるのではなく、どうしたら感謝をすることができるのかを。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

感謝。 毎朝6時に社内朝礼ブログをこちらで公開しています。こちらもご覧頂けたら幸いです。

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投稿者 :堀田信弘: 2008年5月19日 06:02




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