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世の中について  「活・喝・勝」


貧しくても幸せな国

私は、最貧国のひとつであるバングラデシュに訪れ、数々なことを知った。

一つ目は、成功した人の意識についてである。今回招待してくれたアクバルさんは、IT企業の会長だ。アクバルさんは、インドのコルカッタ近くの国境の田舎町で生まれ育った。

バングラデシュでは、外国人や裕福な人の多くは、ゲストハウスを持っている。日本で言えば、大き目の4LDKほどのマンションで、ゆったりとした作りとなっている。アクバルさんのゲストハウスも、ダッカでは典型的なものだ。専属の運転手がいて、専属のコックと、掃除洗濯などを行う男性のメイドがいる。

日本から見れば少し贅沢に思えるが、ダッカで車を買うということは同時に運転手を採用することも意味するから、経営者などにとっては普通である。しかも、運転手、コック、メイドの給与は、月4~5千タカ(1万円ほど)なので、3人雇っても3万円ということになる。

ここまでは、どの国の成功者でもお金さえあれば行うことである。しかし、アクバルさんが採用した3人は、募集して採用した人ではない。アクバルさんの出身の田舎町から、昔から知っている人を採用しているのだ。運転手は、車の運転などしたこともないのに、ダッカに連れて来て免許を取らせた。

バングラデシュの田舎は、相当に貧しい。成功した人が、社会に還元しようという意思が強いのだ。それは、ダッカ郊外の小さな村に行った時にも見かけた。車を止め休憩中、アクバルさんが柱にぶら下がっている一房のバナナを買った。私がアクバルさんに値段を尋ねると、「100タカ(200円)」と応えた。バングラデシュでは高いほうである。それは、アクバルさんがお金持ちに見えたので言ってきた値段とのこと。

もし、私だったらきっと値切ると思う。でも、アクバルさんは、それを承知で買う。そればかりか、私たちに数本渡し、余ったものを周辺にいた子供達や、その売った少女に差し上げたのだ。

バングラデシュ人の懐の広さを垣間見た。そして、次に瞬間、私とアクバルさんの周りには、人だかりができた。私のような外国人が珍しいらしい。大人も子供も入り乱れながら、皆で記念撮影をするとニコニコと微笑んでいた。

次は、家族の生活。バングラデシュでは、一日の食事が4食だそうである。朝、昼、夕、夜の4食である。夕食は軽めにお茶を飲みながら6時頃食べる。なぜ、夕方と夜に別けているのか尋ねた。それは、子供達に勉強をさせるからだそうである。7時から10時くらいの3時間は、子供は勉強し、親は読書をする。勉強が終わった後に、カレーなどの主食を食べるである。

その理由は、お腹一杯になってしまうと眠くなってしまうからだそうである。世界一の人口密度を持つバングラデシュは、狭い国土に1億5千万人もの人が住んでいる。昔から勤勉で、大学進学率も3割を超え、最貧国と言われる国の中ではトップクラスであろう。無料で通学できる国立大学の合格率は5千倍とも、1万倍とも言われる学校もある。それだけ、学問に対する興味は旺盛な教育熱心な国なのである。

これでは、将来、日本は追い越されてしまうからも知れない。

私が最も関心したのは、バングラデシュという国の寛容さだ。

それは、国家の祝日に表れている。

バングラデシュは、言わずと知れたイルラム教の国である。8割を超える国民がイスラム教徒で、街には、サリーなどのイスラム服の人しか見当たらない。次に多いのが、ヒンドゥー教で1割ちょっとである。そのほか、仏教とキリスト教はほんの数パーセントしかいない。

そんな典型的なイスラム国家が、この4つ宗教の行事の日を祝日としているのだ。勿論、日本では休みではないクリリマスも休日である。仏教もヒンドゥー教もどの宗教にも配慮しているのである。

こんな国は、他にあるのだろうか。

世界中が、宗教戦争に明け暮れる中、バングラデシュでは、どの宗教とも共存しようと試みている。それは、みんなで平和に幸せに暮らしたいという国民の人柄から来るのであろう。

数年前、ロンドン政経大学が調査した国別「主観的な幸福度」では、バングラデシュが第一位になった。これは、自国の国民が、どれだけ幸せを感じているかという度合いを調査したものだ。バングラデシュ人は、「貧しくても幸せな国」だと胸を張っているのだ。

私たち日本人は、胸を張って、幸せな国と何パーセントの人が答えるだろうか。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年11月16日 14:23




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