今週は、大阪、名古屋とフリーランスターの支店まわりをしてきた。この二つの支店は、今年になって設立された新しい事業所で、私は初めての訪問だった。
両方とも、たった一人の責任者が孤軍奮闘していた。
私も、かつて、彼らと同様に、たった一人で新設した事業所の立ち上げを行ったことがある。事務所を探すところから、電話を引いたり、求人を出したりして、全くのゼロからスタートした。
事務所には、机がひとつと、電話が一台あるだけ。朝、事務所に来ても誰もいない。一日中事務所にいても、一本も電話が鳴らない。外に出ても、知っている場所もないし、知っている人もいない。
そんな日が何日続いただろうか。今から振り返ると、その期間は、私にとって、今の私を形成したとても大切なもとになっている。
孤軍奮闘。
たった一人でゼロからスタートする。この経験ができるのは、とても幸せなことである。上司、あるいは会社からの期待、責任を持たされることと、自由に行動できること、これほど、やり甲斐のある仕事はない。
自分で自分に目標を持たせ、自分がやらなければならないことを自分が考え、自分に指示する。上手く行かない原因を分析して、対策を考える。PDCAをたった一人で行える人でないと、事業の立ち上げは上手く行かない。
それができると、任されるわけだから、プレッシャーも大きい。
そして、何よりも孤独との戦いである。
相談相手もいない。この土地ならではの事情を理解してくれる人もいない。孤独との戦いである。
孤独との戦いは、「自分の弱さ」との戦いである。「自分の強さ」がどんどん失われて行くような気がし、「自分の弱さ」が露呈される恐怖感がある。出来ない理由や、出来ない事情、何もないことへの不満、失敗することへの不安、頭の中がマイナス要因で一杯になる。
自分の不甲斐なさを知る。これが「自分の弱さ」との戦いを克服する第一歩である。とことん孤独を味わって、頭の中をマイナス要因で一杯にする。孤独を味わえるようになるまで、落ちてみる覚悟ができる頃、小さな灯りが見えはじめるだろう。
孤独を味わった人は、人との出会いをそれまで以上に大切にできるようになる。そう、その小さな灯りは、たった一人との出会いから始まると言って良いだろう。単純な図式である、たった一人と感じていた孤独は、たった一人との出会いによって解消されるのだから。
孤独との戦いを経験すると、人は必ず強くなる。出来ない理由や、出来ない事情、何もないことへの不満、失敗することへの不安を述べる他人の会話が、むなしく聞こえるようになる。
ついこの間まで、出来ない理由や、出来ない事情、何もないことへの不満、失敗することへの不安を感じていた過去の自分の姿がそこに見えるということは、その姿を上から見られるようになったという証拠、つまり強くなり、成長したということだろう。
大阪、名古屋の二人は、きっと大きく成長するだろう。頑張ってほしい。
また、ベトナムで同様に孤軍奮闘中の妹にも頑張ってほしい。
さらに、これから、新天地、新事業へたった一人で挑戦しようという人、その勇気を持った時点で、あなたは、今の自分より確実に成長する道を歩み始めたのだ。頑張ってほしい。
孤独を経験した人の最大の収穫は、人の痛みを知り、優しさを知ることだと私は確信する。
それを信じて、孤独との戦いを乗り切ってほしい。
頑張れ。
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投稿者 :堀田信弘: 2007年10月13日 10:06
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