来るものは拒まず、去るものは追わず、これは、私のポリシーだ。この考えは、私の投資に対する考え方の全てである。それが理由ではないが、最近、グループ内の社員数が急増している。
今から5ヶ月前、これまでの事務所の4倍もの広さの現事務所に引越しをした。引越しをした当初は、広すぎてガラガラだった。このままで行けば、最低でも4年は大丈夫だろうと、4年間契約をした。その当時、2倍程度の広さまでは想定していた人が多いが、4倍もの広さを求めたものは誰もいなかった。
だから、少しというよりは、大分大きめの洋服を着たような気分だった。でも、不思議に体のほうはダブダブの洋服に合わせるかのように大きくなった。
そして遂に、机が満杯になろうとしている。急ピッチで30近い机を設置しようとしているが、もはやギュウギュ状態だ。このままだと、4年どころか1年持たないかも知れない。
私の読みが甘かったのかも知れないが、読み以上に成長してくれたことに皆に感謝している。一方、社員が増えて拡大して行くのは良いのだが、成長のスピードの分、心配のスピードもアップしている。
私は、ドリームクラスターを作った時、それまでの考え方を変えて、自分なりの組織論を持つようにした。
それは、組織を作って人を当てはめるのではなく、人に組織を当てはめようと考えたのである。
人と出会い、その人を知って、その人に合った役割を持たせる、それが私が考える組織の姿である。この考えは、ドリームクラスターという夢のクラスター構成に欠かせないものである。ボックスと言う箱を作ってその中に入る人を探すのではなく、人に合ったボックスを作るのである。
これは、既にあるものをクラスター状に接続するのではなく、全く何もないものをひとつづつ生み出しながら繋ぎ合わせて行くからこそ必要な考えであったのだ。
人に役割や組織を持たせ、それがやがて会社になり、会社間がシナジー効果をもたらす、これが私が考えた夢のクラスター構想である。
そのための私の役目は、多くの出会いをすること、これに尽きる。この1、2年間に知り合った多くの人に、私はアイデアや勇気、励ましをもらった。
そして同時に、新しく知り合った人に役目を持たせることもできた。
しかし、その一方で、人が増えたため、既にある組織に適した人材が必要になってきた。またあるいは、役目を持たせその人に組織を持たせようと考えていたものが、途中で担えない事情が起こるようになった。
つまり、人に組織を合わせるのではなく、組織に人を合わせるようなことになって来たのである。
組織が既にある以上、組織を守り拡大発展させることは重要だが、これをやるのは私の役目ではない。それに、私は、ドリームクラスターを作った時から、こうした執行業務は自分には向いていないときっぱりと宣言した。
これを担ってくれるのは、今いる社員たちである。それをしっかりやってもらいたい。
私の役目は、人と出会いを求めて、その人に事業をアテンドすること。私の考える新事業ビジネスモデルなど、その程度のものに過ぎない。
来るものは拒まず、去るものは追わず、簡単なようで簡単ではない。実際に、グループ内では毎日何人もの人が面接に来て、採用されるのは極わずかである。しかし、それは、組織に適した人材を求めているからであって、そこには来るものは拒まずなどという論理は存在しないからに他ならない。
従って、来るものは拒まず、去るものは追わず、を有言実行として本気でやろうとすれば、実は何ら難しいことではない。事実、私は、これまで私と一緒に働きたいという人を一切断ったことはない。来るものを全て受け入れて来た。全員採用すれば良いだけのこと、こんな簡単なことはない。
つまりは、その採用した人にあった仕事を見つけることができるかだけだ。もちろん、中には不良社員も出てくるかも知れない。ならば、それは採用前に振り分けるのではなく、採用後に振り分ければ良いだけのことである。
しかし、実際に業務執行を行う経営者としては、到底受け入れられるはずもない、そんなことは十分承知している。
が、私にとっては、とても寂しいことである。私の役目は、人と出会いを求めて、その人に事業をアテンドすること。だから、組織に人をアテンドする役目ではないから、これができるのである。だから、私には業務執行は向いていないのである。
私は、これまでも、これからも様々な人を受け入れるつもりだ。一方的に受け入れられた社員たちには、迷惑なことも多かろう。厄介なことばかりを押し付けられるとの思いもあるだろう。しかし、ドリームクラスターというグループは、そういう会社なのだ。
それが嫌なら来なくて良い。去るのも仕方ない。私は、去るものは追わない、でも来るものは拒まない、それが私の考え方である。
それにしても、来るものは拒まず、去るものは追わず、これは、私の意志としてではなく、ドリームクラスターの意思として、私に代わって実行してくれる人が誕生することを願うばかりである。
それが出来たなら、半年前に予想もつかなかった事務所スペースは、4倍どころか10倍の規模を望む人が現れたに違いない。
来るものは拒まず、去るものは追わず、これは、私の投資に対する考え方でもある。私は、事業に投資するのではなく、人に投資するのである。事業内容、またはアイデアというものは、その人が持つ感性、個性、やる気などと比較したら大したことはない。
しかも、私は神様でもないから、その人の本質、才能をズバリ見極めることなど不可能なのだ。私自身が有能でも、優秀でもないのだから、人を選別するようなことなど出気やしない。だから、来るものは拒まずなのだ。
事業内容より人が先なのである。これは、組織より人が先と同じことだ。
組織が先か人が先か。今、わが社も拡大するにつれて、組織が先になりつつある。ここでもう一度、せめて私だけは原点の人が先に徹することにしよう。
最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。
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投稿者 :堀田信弘: 2007年10月 1日 04:08
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