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組織について  「活・喝・勝」


徹底と継続できない理由

最も結束の強い組織は、暴力団組織だ。親分のためなら、身代わりになって刑務所に入る勇気さえ持っている。

次に強い組織は、自衛隊などの軍隊組織。徹底された階級社会で、上司の指示は絶対である。さらに、拳銃を構える時の姿勢は、右手、左手、足などの各角度まで明確に決まっている。

なぜ、やくざや軍隊の組織力の結束は高いのだろうか。

もし、仮に、これほどまでに近い強固な会社組織ができたら、恐らくそれだけでどんな商売をやっても成功するであろう。

ではなぜ、そのような組織ができないのであろうか。

ある経営者は、「そもそもそんな軍隊のような組織など作りたいと思わない」という言う。「自由主義、民主主義の時代なのだから、個人の考えを尊重し、個人の力が発揮できる組織のほうが望ましい」と付け加える。

経営とは、何だろうか。

経営者は、組織を作り、組織に役目を与え、時には組織のリソース配分を変えたり、その組織のリーダーを変更したりする。それは、事業を成功させるための戦略に基づいて、市場の中で勝ち抜くためである。

そう、簡単に言えば、ビジネス戦争の中で、勝つことである。負けるためではない。

つまり、経営者は、勝つための方策を立案し、その方策が遂行できるようにする。しかも、限られた人、金と言ったリソースをどう構築したほうが効果的なのか、それを表したものが組織だ。各組織は、それぞれの役割を認識し、与えられた使命を果たすことで、他の組織へスムーズにパスを回すことが可能となるのだ。

勝つためには、組織内の人々がバラバラに動いていては組織としての使命を果たすことができない。まず、組織内の全員に自隊の役割を徹底的に理解させる必要がある。

勝つためには、組織と組織の連携がスムーズでなければならない。トップが、情勢を見て、ある組織を右に動かし、それを支援する組織をその後部に付けようと舵取りとする。その時、トップから指示された各組織は、素早く新フォーメーションに動かなければならない。

勝つためには、トップからの指示が、各組織の長を経由して、その組織内の人々に速やかに伝達されなければならない。伝達がうまく行かなければ、トップの舵取りは失敗する。

結論、組織が勝つとは、トップの指示通りに組織が動くことである。しかも、指示を出してからどれだけ早く動くか、あるいはどれだけ正確に役割を果たせるかで、力の差が生じる。

ならば、どうしたら、トップの指示通りに動く組織が構築できるのだろうか。

冒頭のやくざ組織は、なぜ強いのか。それは、親分を信頼し、親分を愛しているからに他ならない。さもなければ、親分のために刑務所に入ったり、果てには親分の身の代わりに死んだりすることは考えられない。ただただ、親分が怖いからでは、やくざのような死ぬ覚悟の組織は作れるはずもないのである。

では軍隊はどうか。やくざと違って、上官の人事異動もあるだろうから、上のために動いているのではないことは明白だ。国のためという大義名分だろうか。私は、有無を言わせぬ厳格で厳しいルールがあるからだと思う。個性などより、組織のためだけを考え、言われたことを素早く確実に行動するよう日々訓練している。訓練と強制、これが軍隊の組織力である。

もうひとつ、強い組織がある。組織というより集団。それは、宗教団体である。

この組織は、教書や教えという絶対の思想を共有している集団である。神や教祖と言った最上位を崇め、指導者のもと宗教行事を通じて一体感が生まれる。乱暴な言い方をすれば、親分への愛が全てのやくざ組織と、訓練と強制の軍隊組織を足して割ったようなものと言えよう。

こうして、組織の強さを考えてみると、答えは二つしかない。それはトップへの忠誠心と、訓練・強制力である。

このうち、一方、あるいは両方を兼ね備えた組織は、強い。

「自由主義、民主主義の時代なのだから、個人の考えを尊重し、個人の力が発揮できる組織のほうが望ましい」と言った経営者。あなたの組織は、軍隊のような訓練や強制を望まないのであるならば、やくざの親分の如く誰からも愛され、信頼されるトップでなくてはならない。

動かない組織、それは負けを表す。

動かない組織を作るのは、トップ以外の何者ではない。トップへの忠誠心が低いか、あるいは、訓練や強制が出来ていないからである。

動かない組織、その組織は、徹底と継続ができない。

決められたことを徹底できないということは、組織が指示通りに動いていないという証である。決められたことが徹底できないのは、トップが徹底させないからだ。徹底させるには、例外は認めない、繰り返し指示を続ける以外にない。

決まったことが継続できないということは、組織が指示されたことを軽んじているからだ。重く受け止めていれば、継続しようとするはずである。しかし、それでも時間が経てば、その重さは次第に効果を失う。だから継続させたければ、トップが繰り返し繰り返し、同じことを言い続けなければならないのである。従って、継続できない組織というのは、トップの意志の弱さを表しているのである。

徹底と継続ができない組織、これが弱い組織の姿だ。弱い組織は、負ける。

強い組織にできるのは、トップでしかない。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年9月21日 08:58




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