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リーダーについて  「活・喝・勝」


虚往実帰と自己犠牲

先日、私は、あるヘッドハンティング会社からヘッドハントされた。ある会社の社長をやってほしいとのことだった。初めてのことだったので、興味深々に話を聞きに行ってきた。

「今、会社を経営しているのに良いのか」「そのような人に来てほしい」

「どうして私のことを」「ある社長から紹介されて」

「基本年収のほか、インセティブは経常利益の25%、もし、一億円を越えたら50%払いましょう」と言う。

凄いな、社長をやっている社長をスカウトするなって、こんな世界が実際にあるのだ。

偶々、その日、東京エグゼクティブ・サーチの江島 優会長にお会いした。江島会長は、1975年にアメリカから日本にヘッドハンティング・サービスを持ち込んだ草分け的存在だ。日本人材紹介事業協会の名誉会長も務めるヘッドハンティン業界の生みの親である。

江島会長は、「アメリカに行って勉強をしたかったから、そのためにまずブラジルに渡った」ととてもやさしい口調で話し始めた。「22歳で、故郷を出る時、紙に書いて残した言葉が、『虚往実帰』(きょおうじつき)という言葉。行く時は何も無い『虚』であるが、帰ってくる時には『実』をもって戻ってくる意味です。」とアメリカへの真剣な想いが伝わってきた。

ブラジルからアメリカに渡るのに3年、そして、5年間アメリカで様々な経験をして、約束通りアメリカで既に行われていたヘッドハンティング・ビジネスを日本に持ち込んだ。

「当時は、今と違って終身雇用制、年功序列で、中途採用などない時代だった。誰もが上手く行かないと言っていた。」

「日本人材紹介事業協会が出来た時、最初の会員企業は6社、現在は483社になっている。協会に入っていない会社も入れると、この3年間で人材紹介業は3千社増えた。」

これからは、「老外婦」(老人、外人、婦人)が活躍する時代だと言う。更に、今でもアメリカのヘッドハンティング業界からは20年は遅れていると言う。しかし、少子高齢化が進み、ここ数年間で、市場規模は、今の20倍以上になるそうである。

私は、この話を聞いて、深く感銘し、同時に大きな可能性を感じ取った。

ヘッドハンティング業界は、IT業界に似ている。ハンターも技術者と同じ職人だ。技術やノウハウを持った職人達が次々に独立し、業界を形成して行く。気がつくと、今のIT業界のように何万社と乱立する。やがて、プログラマやSE、PMと言った職種に別れ、更に細分化されて専門化する。専門分野に強いところが生き残る。

私も江島会長が言う「老外婦」は、ドリームクラスター設立時から考えていることだ。シニアや外人、女性が活躍できる場所、会社を設立する。

少子高齢化時代は、仕事に携わる生産人口においては、もっと急速に進む。3年前までは常識であったことが、これから非常識になる時が必ずくる。採用ができない時代が訪れ、M&Aが当たり前になり、ヘッドハンティングサービスが中小企業向けに広がる。外国人を使えない純潔主義の日本企業は淘汰される。

これから、私は、私流のヘッドハンティングサービスに真剣に取り組む。まだ新しい業界だが、業界のタブーにも挑戦してみたい。

虚往実帰という言葉、素晴らしい。

私は、虚往実帰の精神で、何もないところに新しい道を作って行きたい。

私は、リーダーの役目は、新しい道を作り、自ら先頭に立って進むことだと思っている。そして、その道を走り出せば、部下は必ずついてくる。誰もやったことがないことを、誰よりも先にやろうと言い出し、そして実践するのがリーダーではないか。

もしリーダーの条件をひとつだけ上げるとしたら、それは自己犠牲の精神である。

組織の中の誰よりも、自己犠牲の精神がなければリーダーは務まらない。そして、自己犠牲の精神を行動で表すのが、虚往実帰の精神で、何もないところに新しい道を作ること、これが私が考えるリーダーの自己犠牲の精神。

何もないところに新しい道を作るには、家族を犠牲にしたり、これまでの成果を犠牲にしたり、勉強という自己投資が必要になる。そのような人が先頭に立たなければ、ただ命令するだけでは誰も人はついてこない。

虚往実帰と自己犠牲、私はこういう生き方をしたい。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年9月17日 11:14




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