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IT業界について  「活・喝・勝」


大きなうねりが訪れる

最近IT業界では、M&A絡みの話題が多い。わが社でも、先月、2社から相次いで二つの事業譲渡を受けた。それ位、M&Aは身近なものとなっている。

このような背景を受けて、弊社ではインテグループ(株)と業務提携し、イージョブゴーを活用したM&A情報の提供を会員に配信していくこととなった。

先日参加したセミナーでは、SIやソフトウェアの開発、人材派遣を中心としたこの業界の中心分野において、ものすごいスピードで業界再編が進むと予想されていた。

日本のIT業界の会社数は、4万社近くある。これは、一説によると、アメリカに比べ、人口比で2倍以上、市場規模比で4倍以上の数になっている。しかし、市場規模については、日本の市場規模は、下請け多重構造となっているため、恐らくアメリカの30分の1以下ではないかと言う話もある。

つまり、日本のIT業界は、アメリカに比べ100倍以上も多いことになる。

経済産業省の業界動向概況によれば、十年前の1997年に比べ、事業所数は4%近く減少した。内訳を見ると、資本金10億円以下の中小企業が5%近くも減少しているのに関わらず、資本金が10億円以上の大企業は逆に7%も増えている。

特に、わずかここ1、2年の変動は激しく、従業員数100~200人規模の中堅企業の減少が著しい。

この傾向は、益々顕著化すると思われる。その理由は、大きく二つだ。ひとつは、国の少子化の流れを遥かに上回るシステムエンジニア数の減少である。新3K産業と呼ばれ、新卒者が技術者にならなくなっている。このため、人手不足で大規模な受注が困難になっているのだ。

このため、人材の獲得競争が激しさを増し、採用コストが高まり、同時に原価となる人件費も高騰して、結果海外と比べ国際競争力を失う結果を招いている。

もうひとつの理由は、アメリカより指摘されている国際会計基準に沿った売上の計上と、同時に偽装派遣の問題である。日本は東証一部上場のSI会社が下請けとなっているケースも少なくない。またそのSI会社は、傘下の子会社、さらに下請けという具合に階層化されているから、売上だけが大きくなる。いわゆるグロス会計であって、ネット会計へ変更しなければ、適正な市場規模が計れないというのである。

これと同時に、偽装派遣の問題が顕著化し始めた。しかい、もし業界が、本気でこれを是正するとなると、業界自身が崩壊することになる。下請けが使えない状況となれば、人手不足に拍車が繋がる。

このふたつの理由から、従業員数100人規模の中堅会社は、最も影響を受けやすい事態が発生する。それは、その上位階層となる500人超の会社が、生き残りをかけて必死に人材獲得に走っているからである。

1次請けか2次請けまでと再委託に制限がかかれば、上場会社から受注しているSI会社はその下に発注できなくなる。発注できなければ、自社の社員だけで受注できるようにしなければならない。

そこで考えられるのが、M&Aである。IT業界のM&Aは、他の業界と違い、ある意味で人材を買うようなものである。従って、その対価は採用コストとそれほど大差はないのである。だから、ひとりひとり採用しているより、一気にまとめて人材を集めようと考えるのである。

中でも100人規模の中堅会社は、間接部門も必要となり、教育や何やらと経費も増大するため、最も利益の出にくい規模だと言われている。それ以下の20人規模の会社よりも、赤字体質、赤字額、債務の大きさなどを考えると、最も経営者が困っているのが多い企業規模であろう。

私自身も、まさに同様な規模の経営者を行った経験がある。このような会社では、規模の拡大を優先するあまり、特徴を持たない組織に陥るのと同時に、投資や、新事業展開などの新陳代謝がし難くなる。

だから、それより大きくお金のある会社から見ると、買いやすい会社に見えるのである。

これは、業界再編の第一幕目にしか過ぎない。500人規模の会社を中心としたM&Aにより、100人規模の会社が吸収あるいは、グループ傘下に入る。しかし、この流れが発生したため、同時に第二幕目が動き始めているのだ。

それは、冒頭で書いたような小規模なM&Aの大量発生である。10人、20人ほどの小規模の会社の受注が極端に減少し始めている。特に受託開発会社である。経営危機に陥り、一部を売却したり、あるいは、同規模な会社同士で合併したり、持ち株会社を作ってグループ化を図ったりとした動きが活発になっているのだ。

つまり、100人規模の会社が淘汰される中、新たな100人規模の会社が生まれようとしているのである。そして、新たに誕生した100人規模の会社は、500人規模のグループの傘下に入ることで、一気に経営の安定化を図ろうとしているのである。

そして、この流れは、第三幕目に入ろうとしている。

これは、銀行の再編の時と全く同じ流れであろう。つまり、メガバンクが誕生したのと同様に、ほんの数社を中心とした業界のグループ化である。次は、500人超の会社が5000人超の会社になろうとして合併、M&Aを繰り返す。

その結果、数万人規模のグループ会社が誕生。そのグループには、様々な規模や、様々な特徴を持つ会社が名を連ねることになる。

もはやこの流れは、夢物語ではない。私の予想では、5年以内にIT業界の企業数は、現在の8分の1、つまり5,000社ほどまでに減少するのではと考えている。この予測は、5年後検証して見よう。

少なくても、この業界に大きなうねりが訪れようとしているのは間違いない。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年9月 8日 09:51




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コメントありがとうございます


もうひとつの理由は、アメリカより指摘されている国際会計
基準に沿った売上の計上と、同時に偽装派遣の問題である。

通りすがりで失礼します。偽装派遣や偽装請負はまさに業界や社会の敵ですよね。私もSEをしていますが、業界の多重構造にうんざりしています。知り合いの会社が立ち入り調査されたと言っていましたが、国側にははやく悪しき習慣を改革を断行してもらいたいです。

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投稿者 hide : 2007年9月11日 19:14


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