先日、ベンチャー企業の若い経営者にあった時、とても興味深い話を聞いた。私にとっては、 これまでの自分の組織論を覆すようなものであった。
経営未経験の若い社長のその会社は、急激に業績を伸ばしている。
彼の理念は、「成長、達成、成長」だ。これは、 どうやらこれまでに会ったベンチャー企業の若い社長が成功している共通の考え方のようである。
まず成長させる、そして達成したら、具体的な数値目標を持ってまた成長させるといった具合である。 成長のためならどんなことも取り入れる気概がある。成長を阻むものは、どんなに正論であっても受け付けない。
企業の誕生期においては、常に変化の連続であり、不明瞭、不確実で不変的な環境下にある。 言わば、生まれたばかりの赤ちゃんが、社会の真ん中に投げ出されたような状態である。そのようないつ飢え死にするか判らない環境だから、 そこには理屈はないのだ。何も見えないし、何が危険かも判らない。
とにかく食べることが先決だ。会社は、親のような食べさせてくれる人がいないのだから、自分で立てるようにならなくてならない。 一刻も早く立てるようにならなければ、すぐ後ろから死がやってくる。生まれたばかりでも、赤ちゃんと違って、本能的に死が向かってくることだけは理解できている。
全くのゼロから会社を作った人であれば、このような経験は誰もがするはずである。
そのような死を意識した状態になると、そこには理屈や理念などと言ったものは、無縁の世界なのかも知れない。むしろ、非常識、不確実、曖昧性、妥協、非連続性、直感的、流動的、非直線的、感覚的、管理不在と言った全くマネージメントの逆を積極的に行っていかなければ生きていけないのだ。
恐らく、誕生期の段階では、経営者と言う意識など不要であり、徹底した商売人と言った色合いを持つほうが正しいのかも知れない。
彼は、「妥協、妥協の連続で、社内には例外だらけで原則のほうが少ない」と言った。
一般的に見れば、何とポリシーのないことかと思われるが、彼の頭の中には「成長させる」という明確なポリシーがある。 成長するためなら何でもやるし、何回でも変える。一度決めたことだって、どんどん見直す。
究極は、組織論など無用のようだ。「嫌だと思う人に無駄な説明はしない、成長させるために理解させなけれならないような社員は、足手まといだ」とまで言い切る。これは、実際に成功した人しか言えない強い意志を感じた。無我夢中で生き抜いた力強さが表れていた。
でも、その会社は、3年目に入ってから、「妥協と例外を認めない」という徹底的な組織運営を目指すようになった。「妥協と例外」が成長を阻むようになってきたからだ。
その社長の話を聞いて、会社は、犬のような年齢を持つものだと感じた。犬は、一年で15歳になる。最初の一年で、 少年から青年ほどの成長を遂げる。会社も、創業一年以内に倒産する会社が半数、3年目を迎えられるのは一割足らずだと言われている。
そう考えると、最初の1、2年目は、とにかく営業に関わる時間を優先し、議論や意見の集約と言った無駄な時間を省き、 落ちているものでも食べる勇気を持って走り抜けることが大切なのかも知れない。
逆に言うと、非常識、不確実、曖昧性、妥協、非連続性、直感的、流動的、非直線的、感覚的といった環境下で、 何も余計なことを考えさせずに、思い切り走ることができる組織を築けるというのは、 ある意味ものすごいリーダーシップを持つ経営者なのかも知れない。
「妥協、妥協の連続で、社内には例外だらけで原則のほうが少ない」と言った若い社長の姿を見て、十年以上も前の自分の姿を思い出した。 私自身が「常識的」という呪縛にはまってしまっていたのを解き離してくれたような気がした。若さは最高の宝ものだ。
最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。
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投稿者 :堀田信弘: 2005年12月24日 14:06
う~む。。
人気コミックを読んだ経験もありません。
文句を言うつもりはございません。
ただ、、、
母親が倒れて、家業と勉強の両立が出来なくなったクラスメートを手伝おうとした他のメンバーに、主人公が言い放ちます。「自分のケツもふけないやつが、他人の人生背負い込むなんて50年早い!」「自分のことだけ考えて、東大に入るべく勉強しろ」と。
自分のケツをふけなくても困った者にたくし、他人の勉強の役に立つ手助けをしないことは、自己中心的な印象を受けてしまいます。
自分のことだけを考えて東大を目指す?
そのような人物が組織で、通用するのだろうか。。
「タジイの気楽日記」
http://blog.livedoor.jp/ccc03271/
投稿者 タジイ : 2005年12月24日 21:52
こんにちは。
「ドラゴン桜」という人気コミックを思い出しました。
”きれいごと”は一切言わない主人公の桜木は、母親が倒れて、家業と勉強の両立が出来なくなったクラスメートを手伝おうとした他のメンバーに、こう言い放ちます。「自分のケツもふけないやつが、他人の人生背負い込むなんて50年早い!」「自分のことだけ考えて、東大に入るべく勉強しろ」と。
人生のある時期、越えなければならない壁を越えようとする時、常識など何の役にも立たないと感じます。しかし、その壁を超え、自らに自信がもてたとき、始めて常識と言う言葉の深さを、改めて知ることになるのだと思います。
投稿者 nakasima(ビジネス超濃縮ビタミン) : 2005年12月24日 15:28
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