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世の中について  「活・喝・勝」


シキタリって何だ

先日は、近所で不幸があったため、御通夜、御葬式とお手伝いをした。

私の住む小さな町では、昔で言う”隣り組み”的な考えが残っていて、近所の数軒が集まって「組内(クミナイ」という組織を作っている。 地方によっては、クミウチとも呼ばれる自治会の最小単位である。

組内は、主に、葬式のときに活躍する。

床取り(トコトリ)と言われる人たちは、昔は墓の穴を掘る葬式の”主役”だったそうだ。

私も、父親が亡くなってから、父の代わりに出席するようになった。

十数件で組織される組内だが、仲は総じて悪い。数年前までは、組内で一泊旅行をしていたそうだが、喧嘩が絶えないので、 廃止となったそうだ。

都会ではあまりなじみがないかもしれないが、地方では今でも近所の関係は根強く残っている。

葬式は、組内が仕切り、当家に代わって様々なことを代行する。例えば、親戚関係への訃報の知らせや、役場への死亡届けで、さらには、 お寺との戒名、お布施の相談など。

つまり、組内が当家やその親戚である身内の世話係りとなるのである。だから、やることは多い。

ところが、昨今は、民間の葬祭場が沢山できたため、どんなに田舎でも、自宅で葬儀をやることろは極めて少なくなってきた。そのため、 葬祭場では、何から何まで一切を請け負うため、組内の出番はメッキリ少なくなってきた。

私の父が亡くなって10年経つので、この10年間でこんな小さな田舎でも大きく変化した。

私は、組内デビューしてから10年しか経っていない40過ぎの若造である。周りは平均年齢70歳前後の父親の世代で、 長老は80歳を越えている。

70歳の人からすれば、ここ最近の30年間は、これまでのやり方でやって来たので、ここ10年なってものは、 大きな変化と思っていない。

だから、これまでとおり、葬式を仕切ろうとする。「シキタリ」と言う言葉が飛び交う。

でも、今回の葬式も、斎場を使うため、組内の出番は全くない。変わらないのは、そこに出ている組内の意識だけ。

香典は、20年前から3千円と決められている。約120人の参列者の中で、3千円だったのは組内の人だけだった。

それだけなら未だイイ。

組内の人には、通夜と葬儀の後に、「振る舞い」と呼ばれる食事が付く。寿司、刺身などの接待ともちろん酒がでる。無いのは、 カラオケくらいだ。

散々飲んで、食って、後は貸切バスで自宅まで送迎される。これもシキタリ。

極めつけは、組内の人は、昔からお手伝いをしてくれたと言う理由で、日当が出る。一日あたり2千円。一軒で二人出るから、 二日間で8千円になる。さらに、葬儀に出された供物が別けられる。そして、火葬場でも振舞いが出て、余った弁当までお土産に付く。

一体、一人あたり幾らかかる計算だろうか。

私は、帳場担当をした。香典の総額は、90万円足らずだった。お坊さんのお布施、戒名代が50万円、葬儀が約100万円かかったので、 60万円の赤字だ。

もし、組内がいなかったら、どんなに迷惑をかけないで済んだだろうか?

食って、飲んで、3千円しか払わないで、8千円もらう、そして、当家からは「大変お世話になりました。ありがとうございます」 と言われる、何もしていないのに。

誰のための葬式なのか。シキタリが何なんだ。時代が変われば、内容を変えれば良いし、必要ないことはやめれば良い。 当家の負担を軽くしてあげるボランティアが近所ではないだろうか。

これが、田舎主義ニッポンの不思議な義理なのか。さっさとぶっ壊してしまえ。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年8月 2日 20:36




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